一首評の記録
-
一首評〈第48回〉
塚本邦雄 星餐圖 靑年にして妖精の父 夏の天はくもりにみちつつ蒼し 第七歌集の巻頭歌。しかし、塚本の秀歌選などで取り上げられることは少ない一首である。岡井隆氏は…
-
一首評〈第47回〉
塚本邦雄 感幻樂 固きカラーに擦れし咽喉輪のくれなゐのさらばとは永久とはに男のことば 塚本とは、死後にしか見えたことがない。昨年二〇〇五年の六月九日に、塚本は八…
-
一首評〈第46回〉
塚本邦雄 緑色研究 雉食へばましてしのばゆ再また娶りあかあかと冬も半裸のピカソ 第五歌集の巻頭歌。「娶る」とは、塚本の主要なモチーフのひとつだが、 水球ウォー…
-
一首評〈第45回〉
塚本邦雄 水銀伝説 燻製卵はるけき火事の香にみちて母がわれ生みたること恕ゆるす 四歌集の巻頭歌。この一首については、岡井隆氏が「辺境よりの注釈 塚本邦雄ノート」…
-
一首評〈第44回〉
觜本なつめ 2006年3月12日追い出し歌会より その論の器用大胆かつ不敵名もなきようだ異端か果ては その論は器用で大胆、加えて不敵な、まるで怪盗のような論であ…
-
一首評〈第43回〉
塚本邦雄 日本人靈歌 日本脱出したし 皇帝ペンギンも皇帝ペンギン飼育係りも 第三回現代歌人協会賞を受賞した第三歌集の巻頭歌。そして、数万首におよぶ塚本の歌業のな…
-
一首評〈第42回〉
塚本邦雄 装飾樂句カデンツァ 五月祭の汗の靑年 病むわれは火のごとき孤獨もちてへだたる 第二歌集の巻頭歌。亡き畏友・杉原一司に捧げられた第一歌集、「水葬物語」で…
-
一首評〈第41回〉
塚本邦雄 「水葬物語」 革命歌作詞家に凭よりかかられてすこしづつ液化してゆくピアノ 主題: シュルレアリズムの手法をふまえつつ、日本における「革命」思想への欺瞞…
-
一首評〈第40回〉
永井陽子 『樟の木のうた』 べくべからべくべかりべしべきべけれすずかけ並木来る鼓笛隊 こ、き、く、くる、くれ、こよせ、○、き、し、しか、○これらを呪文のように唱…
-
一首評〈第39回〉
早坂類 『風の吹く日にベランダにいる』 海からの風みたいだなごうごうと通過電車に吹かれてみんな 「ごうごうと」吹く風を接点として、駅のホームが海辺に変わる。だが…