歌会の記録:2023年5月15日(月)

歌会コメント

見学の方も含む16名で二グループに分かれて対面歌会を行いました。新入会員も多く参加し、歌会後の食事会にて即詠も行いました。

詠草

彗星がまばたきのように降ってきて今日の天気を奪っていった/布野割歩

目があうとポケモンバトルがはじまる変速1で祇園を駆ける/たうよしいりも

テディベア連れてあなたとしたかったことを残さずする夏がいい/齊藤ゆずか

たらちねの母の残り香身にまとい我は異郷の少女となりぬ/安田薫

高二、夏 炭素微量で円を描き みはじ 書き足すぼくは空白/雨居奎基

倒れてる自転車ぜんぶなおします いつか天使になれる気がして/中田いま

夏の詩に閉じ込められた僕のため君が手向けてくれたハンディーファン/三上麦

自動車にひかれてあの子は今も夜しろいシーツの夜行列車で/真中遥道

まぶたの裏へ染み込んで きこえる 蛍光灯が 断末魔 チカリ/千百十番


即詠『タイムカプセル』

タイムカプセル?埋めたことない 偽物の涙袋のほうが綺麗だ/齊藤ゆずか

桜ばな記憶の中に埋め込まれタイムカプセル香りのたびに/真中遥道

皺はふえ大木切られ金次郎消えタイムカプセル効かずに終わる/たうよしいりも

蝶になる夢をどこかに捨てていた蟻の齧ったタイムカプセル/武田歩

青色のタイムカプセル夢をみる ポニーテールは入っていない/千百十番
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