歌会コメント
『青蝉』勉強会。参加者6名。
レポーターは大森・廣野・藪内。それぞれ幾つかの論点を提出し、心ゆくまでしゃべる。
吉川さんの歌について一般的にいわれる特徴、弱さなどの確認とともに、そこから一歩踏み込んだ議論として技巧の二重性、歌集の構成(最初の歌が“朝”、最後の歌が“夕やみ”)など楽しく話した。
「これは!、という歌(すごく惹かれる歌)がない」、「後半の鳥の連作ふたつに不穏な雰囲気がながれていて良かった」という意見が面白かった。とくに一つ目の意見にからめて批判がかなり出ていたのは私にとっては衝撃的。
勉強会後、残った4名で追い出しの準備や題詠「線」を行いました。
詠草
嘆きたいひとときがあり電線の行く末辿る曲がり角まで 小林朗人 琴線に、あなたの琴線にふれたし春の空き缶が雨溜める間を 大森静佳 革新は娯楽のひとつ 真夏日は水平線を揺らして過ごす 廣野翔一
- このページに掲載の歌稿は、作者の許可のもとで掲載しています。
- 転載などを希望される場合には、京大短歌会のメールアドレスあるいは「お問い合わせ」より連絡ください。作者の意向を確認し、その都度対応を決定してご返信いたします。