歌会の記録:2001年4月6日(金)

歌会コメント

歌会 参加者12名
新年度とともに京大短歌満開宣言。サワムランド会長感涙
小林加奈さん初参加

詠草

01 水槽の水に憧れているせつなさよ人さし指がささくれてる日  大谷良太

02 鳥がいたような気がした英訳が進行してゆく行のあいだに  西之原一貴

03 草原に干されたままの両膝が風化していく前に帰ろう  金田光世

04 今日  けふ明日は紅萌祭といふメール去年のやうにはらり届きぬ  田中あろう

05 コンスタンツェ、クサンティッペ、君、コジマ、恋人、彼女、今日もcruel  中島裕介

06 逃げ道を探そうとする胃に穴を掘っても何も見つからないのに  小林加奈

07 たたなはる山は奥より暮れにけり足元にきてとまる波音  森雅紀

08 青白く深夜の花は照らされる 美しすぎる誤解のあれや  田中克尚

09 もうそこに死はないのだと糞尿の中でガメラの嗤ふが聞こゆ  松島綾子

10 羊から羊のこえの洩れるとき多くはあらじ愛さるるなど  永田紅

11 母と会いははそはの母と別れ来ぬ桜沸き立つ昏き地上に  棚木恒寿
  • このページに掲載の歌稿は、作者の許可のもとで掲載しています。
  • 転載などを希望される場合には、京大短歌会のメールアドレスあるいは「お問い合わせ」より連絡ください。作者の意向を確認し、その都度対応を決定してご返信いたします。