歌会コメント
歌会 参加者数8名
詠草
01 ふかぶかと旧版路線図たどりつつ帰れたのにねメーテルは笑む 澤村斉美 02 湖の上の雄々しき枝に美少年座れば優しわれの拒絶も 黒瀬珂瀾 03 ほう、それでと岡井隆に言われしがしどろもどろになりて目ざめつ 西之原一貴 04 服を着て華やぐ手足よ浴槽の中では疲れた白き根菜 上田茜 05 カタカナで行間埋めたき本のあるかくふぞろいな街並を背に 田中克尚 06 憶い出のことばのように冬闇はとおくのひかりをじかに伝える 島田幸典 07 むかし、僕は君のうしろに並んださ夏の光の白かりき 首 棚木恒寿 08 立ち初めし赤児の背中を押しやりて使いに行かせる母のいるかや 末松幸弘
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