歌会コメント
追い出し歌会 参加者7名+出詠1名。
吉村千穂さんの追い出しです。
それぞれに思いのたけをつづった歌が並びました。
詠草
01 月が深呼吸しているこの夜を鰆のようにあるく踊り子 下里友浩 02 発つひとの頬色づきて春である おにぎり二つ持たせむとする 香山凛志 03 すすき野に逆立ちすればすすきの穂散らむ初秋を鹿わたりゆく 西之原一貴 04 にぎやかに千の発言えええええ?ええええ!すごい言いざまだった よしたまへ昔気質の落書きは力の限り掘り進むのだ! 笠木拓 05 真夜中をただまっすぐに駆けてゆくやさしく熱い四肢を見送る 疾風を抜いて 指示は無視 夜は果ててほらししむらはしらじら星や炎(ほむら)を散らし なにもかも覚えておくから大丈夫 森を抜けたら手を振ってみて 東郷真波 06 吉 きっと今年は悲惨な一年になるのであらうお前が吉なら 村襲ひし竜仕留めたる勇者かな大胸筋をぴくぴくさせしは 千年の彼方の夏を思へども所詮は今の一部に過ぎず 穂村弘すてられてゐる路地裏のゴミ箱 最後まで読まれたのだらうか 吉岡太朗 07 歌詠みにして学生の人たちとあっけらかんと読んだよ詠んだ 吉村千穂
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