歌会の記録:2004年6月27日(日)

歌会コメント

歌会 参加者9名。
久々の15分レポートは金田さんの担当で、石川美南歌集『砂の降る教室』がテーマでした。

詠草

01 君の声が泳いでく 冬の碧空はなぜこんなにも甘いの、届かない  生駒圭子

02 地下茎は水玉へ沈む体勢を変えて露わになる骨を抜け  金田光世

03 色彩がやはらかな喩になる真昼きみはチーズをくはへて描く  澤村斉美

04 明けがたの雨音深く名も知らぬ誰かの裸足傷ついてゆく  東郷真波

05 霧雨をまとへる橋のむかうに樹々、揺れをり。おのがかたちのままに  西之原一貴

06 神様の死角で歩きつづけている――ひらく淵ひらく淵口づける  増田一穗

07 添えられた砂糖はふたつ、星のカタチ、手をつながない夏はみじかい  下里友浩
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