歌会の記録:2004年12月26日(日)

歌会コメント

忘年歌会 参加者11名。
吉川宏志さんがいらっしゃいました。2004年の会長、生駒さんへ贈る歌もいくつか。生駒さん、ありがとうございました。
みなさま、来年もよろしくお願いいたします。
(↑この文章を書いているのはもう1月の末なのですが(笑)。)

(追記)
歌会のあとは「大文字」にて鍋を囲みました。

詠草

01 網を抜けるように月夜は更けていくちぎれるものは皆過去になる  金田光世

02 鈍色の眼鏡のふちへキス君が白夜の底で迷わないよう  増田一穗

03 不意に影もたらし長くとどまれる父は襖と思もふまでしづか  澤村斉美

04 女とは抱かねばわからないと言う男ありだが夕焼けは抱けぬ  吉川宏志

05 最初は、夏の人といふ印象だつたけれど
   ともに待つ冬の日ざしはやさしくて細き下枝の影を濃くせり  西之原一貴 

06 残照をにらみつけるとおまえの頬はますます白くあかるく冴える  東郷真波

07 薄曇りの正午裸足のあしゆびに裸足で触れるそれを合図に  生駒圭子

08 中葉を生きてゐるらしナトリウムランプの下に銀杏とわれと  北辻千展
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