歌会の記録:2004年6月8日(火)

歌会コメント

歌会 参加者11名。
平日にも関わらず多くの方のご参加を頂けました。
一首一首に時間を掛けた、静かながら熱い歌会になったと思います。

詠草

01 流れだすわたしを洗う水音が懺悔を奏でる浴室の海  生駒圭子

02 西風にビラいっせいにはためきて錆びた画鋲がてのひらにある  觜本なつめ

03 夜半を吸い一輪挿しとなる気管這い来る蔦の気配に潤む  金田光世

04 くるくると時間の外に出て踊る 虚数階への船中のこと  増田一穗

05 転んでも転んでも夏 我が野原 ジーンズの膝みどりに染めて  光森裕樹

06 私の輪郭が服になじむまで窓のそと過ぎてゆく音聞けり  西之原一貴

07 信濃でも京の寝覚めかホトトギス み寺の空をあくがれてゆく  米田龍二

08 あの夏のわれの自画像きんいろをひとすぢ掃きし鼻梁が光る  澤村斉美
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