歌会コメント
忘年歌会 参加者数11名
今年最後の歌会。久々に参加するメンバーが数名。
忘年会 参加者17名
「くれない」にて。次から次へと会員が登場し、年末年始の親戚大集合、の様相。
これにて田中会長お役御免。
詠草
01 切り花の茎切るほどの機微をもて吸い終えし灰落としたりけり 田中克尚 02 秒針の直立しゆく雪中を青年の耳あらわれるべし 西之原一貴 03 標識の一つとなって青々と照らされながら月を見ていた 金田光世 04 コプ酒にお湯をそそげば幾度なく息継ぎをせる給湯器なり 末松幸弘 05 ゆるゆると春日野は深し古き歌のあちらこちらに鹿鳴くゆうべ 水野ふみ 06 香水の瓶のかけらが足を搏つ抱いてはくれぬ男もあった 松島綾子 07 うたつくる時間を確保したりけり短きねむりより覚む結露 山内頌子 08 ゆめに来し人の眼鏡のぼたん雪ぬぐえる指が寒くなりたり 澤村斉美 09 「この棚は岩波文庫だったよね。」配置換はりし書架を二人過ぐ 片柳香織 10 やや経って披(ひら)くことばよ京都風白味噌仕立てというような恋 島田幸典
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