歌会の記録:2023年2月1日(水)

歌会コメント

8名で歌会を行いました。評が充実したとても楽しい会となりました。歌会後は題詠を行いました。お題は「中」(詠み込み必須)でした。

詠草

【歌会】

食らうたび重心ずれるフルーツのタルトを危ういまま食べ切った/武田歩

殻だけの卵みたいに生きていて午前二時半四条木屋町/真中遥道

寒すぎて目が覚めてまだ人間の生存本能はたらくと知る/齊藤ゆずか

閉店の百貨店見上げ若さとは無力さ 昼のモスキート音/三上麦

【題詠】

明日には終わる祭りの喧騒はぬるい夜風の中でまどろむ/三上麦

雪の日に雨天中止の約束の行方尋ねて困らせてみる/齊藤ゆずか

便箋に「ご自愛のほど」 バラバラとアコギが響く真夜中の春/金山仁美

重力は愛と同じでそれぞれの瞳の奥に中性子星/成山ジュンヤ

中世の奇習のやうにメルカリの儀礼を辿り星五を得たり/豆川はつみ

眼中を一度外れた信号の青が点滅始める気配/武田歩
  • このページに掲載の歌稿は、作者の許可のもとで掲載しています。
  • 転載などを希望される場合には、京大短歌会のメールアドレスあるいは「お問い合わせ」より連絡ください。作者の意向を確認し、その都度対応を決定してご返信いたします。

会員ログイン

この歌会の記録には、会員のみに公開された内容があります。限定内容を表示するにはパスワードを入力してログインしてください。