歌会コメント
歌会extra 参加者6名。
觜本さんの上洛にあわせた歌会。黒瀬珂瀾さんにもお越しいただきました。ありがとうございました。
歌会のあと、棚木さんや西之原さんも合流。先輩方の短歌にたいする熱を、すこしだけ分けていただきました。
詠草
01 コットンのレースの裾が去る朝(あした) ひとあしごとにバッタを逃がし 東郷真波 02 次に会うまでは保留にする気持ち「秋の新作パスタ」はためく 笠木拓 03 長すぎる腕ふらずゆく冬の街ジャコメッティの人体として 觜本なつめ 04 遊園に園児らが鳩追ふごとく歌のわかれを追ひき逃しき 黒瀬珂瀾 05 30首まで出詠OKとのことで試みに9首プラス・リメイク1首 だんまりもおそらく主張立てられたお茶は見事な音で飲むべし 弟は女性にあらじ秘め事の秘め方もへえ、違うものらし 「し」でおわる歌の多しと小突かれりどのみち死にておわるならわし 数㎜の距離に突如 子は母の内へ外へと舞うほかになく 誕生日水よりも濃き血の巡るこころ献血車に横たえて 凹みゆくベッドのかたちに四肢はある曲りなりにもサル目のヒト 水郷は況してやさしく就学期最終年に今以て住む 蒲生野の紫の風背に受けて午後は逆流などせぬだろう おとといの色を集めて朝顔は日付をきわに昨日をひらく 紫陽花がほやほやとして色付けばやはり地球は青かったのだ 吉村千穂
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